通りすがりの君たちへ ~及び提言の補足~

どうもクライミング界の芥正彦です。

先日書いた記事にコメントをいただきました。まずは忌憚なきご意見をくれた「通りすがり」氏に感謝したい。コメントはわざわざ文字起こししません。めんどくさいから。勝手に見に行ってください。

だが、その記事のコメント欄での言葉の応酬はともすればTwitter(旧X)で言うところの”レスバ”の様相を呈し始めており、これは筆者が最も忌み嫌うものであると同時に、他にコメントしたい人の心理的な妨げになりかねないと言う思いからこちらの記事を書いた次第です。あと普通に長くなりそうだったのでコメント欄では読みにくそうだった。1コメントに対して記事を書いて対応する心意気は一旦高めに買っておいてください。そんな奴おらんからな。

通りすがり氏(以下、トオスガ氏。若者特有のリ抜き言葉である。)のコメントに対して、明瞭な2つの論点から私の自論を展開させて頂く。

論点1

トオスガ氏が言う、「私の批判的な発言が、クライミング文化を盾にした権威的なものである」という主張に対して、私の意見を述べます。

トオスガ氏よ、あなたは正しい。

ただそれと同時に私も正しい。

これは批評であってアカデミックライティングでは無い。真実が、正義が一つである必要は無い。2つの相反するものが同時に正しいということは容易に実在する。

その上で私からの明瞭な反証となりうるのは、当該の記事において、私が客体からの意見と個人的な感情論を明確に区別して発話している点である。

即ち、「怒りに任せて闇雲に人を批判するのはどうか」という論法は通用しない。私はすでに本文中で、

重ねてリマインドしておくがこの文言は私の個人的な感情論によって発されている。

原文ママ

と明記している。批評には個人の感情が乗るのは全く悪いことではなく、立場を明瞭にしている時点で主体を否定するのは完全にお門違いである。私は一応練り上げてあの稿を書いた。反論には周到な準備が必要と心得てほしい。

また、その意味であの稿のなかで最も重要だったのは、実は私の意見ではなく客体からの批判である。例えばクライミング界に公然とまかり通っている、残置物について。「自然から見れば、クライミングしない人から見たら、ただのゴミにしか過ぎない」というところである。生態学専攻の私が申し上げるが、残地物やチョークは自然に対して負のインパクトしかない(当該の山の環境的な緩衝力は十分に高いとは感じるが、インパクトがあることは事実である)。


という屁理屈は一旦置いておいて、ここで私の認識による両者(私とトオスガ氏)の主張の相違をまとめましょう。

トオスガ氏の認識は、私の発言がクライミング文化そのものをバックにして権威的な意見に成り下がったというもので遠からずといったところか。これは、私の文章の書き方が恣意的に挑発気味であったため、そのように受け取られるのは全く仕方がない。トオスガ氏の感性は至って正常である。

ところが私の認識は少し違う。こと開拓クライミングというものに関しては、ある程度実績や知名度があるクライマー(ガイドやブランドのアスリートを含む)が推し進めることが往往にしてあり、我々のような末端のプレイヤーはそれをみてそれが正しい行いであると認識してしまうことが多くある。ただ、彼らが常に理性的な行動をしている保証は全くもってなく、そこはある意味我々末端が監視の目を向けなければならない。しかし、実績や知名度があるクライマーに、彼らがやっていることを面と向かって「それってどうなんすか?」というのはぼちぼち難しい。私はそれこそが権威的と考え、それに反抗するつもりであの記事を書いた。これは件のボルダーだけに対する意見表明ではなく、「開拓クライマー」への提言なのです。カウンターというムーブメントは、そのカルチャーそのものの内部でも巻き起こすことができる。

ここまで書いた上で、トオスガ氏が個人的な感情に基づいてコメントをしたあの意見も、私の意見も同様に正しく尊い。各人によって認識が分かれるのは当たり前で、だからこそ批評が成り立つ。ここがディストピアでない限り自由な思想は担保されている。私の発言が権威的だと感じたらそれはその立場を大いに表明するべきだ。だがそこに大きな弱点がある。次の論点に移る。

論点2

トオスガ氏よ。あなたの姿勢は良かった。賞賛に値する。しかし残念だったのは、ここは私がホストである、私自身が構築したプラットフォームであり、そこに匿名でコメントをしている時点であなたの方が圧倒的に弱い。だからこそ私は皆にプラットフォームを持てと最後の項で呼びかけた。トオスガ氏が自分のブログなり、noteなりでトオスガ氏なりの「開拓クライマーへの提言”評論”」をやれば良かった。それが批評の正しい在り方であると私は思う。

「煽ろうとしてます?煽るのは良くないですよん」と申されたが、ここは立場を明確にしておく。私は煽っている。そしてここは私のプラットフォームであり、私の方が偉いので、私が決めて煽る分には構わない。煽ってダメなわけがない。

そもそも、見ず知らずの匿名の投稿者に、いきなり「笑」や、カジュアルな語尾を使われた時点で「煽られた」という感情になるのはこちらであってあなたでは無い。前述の通りここでは私の方が偉い立場(少々露悪的だが)なので、私にはあなたを煽れる大義がある。

大体、顔が見えないインターネット上の発話は全てポジショントークにすぎず、自らそこで発言しておいて煽った煽られたを気にしているようではあなたはインターネットに向いていない。これはデジタルネイティブ第0世代である私からの忠告。

その上でポジショントーク的に発話する。私はトオスガ氏よりも高い密度の思考をクライミングに対して行なっている自負がある。もはやそれしか考えていないと言っても過言ではない(流石に過言)。私はあなたよりクライミングに対する解像度が高い(ここでは、実際に高いか低いかは置いておいて、高いと言い切ることが大切)。私に、クライミングがカウンターカルチャーであることを説くことなど、あまりにも手前の議題で話にならない。また、残念ながら私はあなたが想像するより歳を喰ってはいない。勝手にジジイにしないでくれ、、、泣

あと「私の根気の問題じゃないですよ」ってやつはほんまに何?読解力低過ぎてわからなかった。私はもちろん、文章力が低いことは認めました。これは私の問題。ただ、駄文を読めない根気はあなたの問題。あなたの根気の問題以外に何があるんだ、、、?


トオスガ氏よ、惜しかった。だがその心意気は非常に立派である。私はあなたのような人を釣るために(これも過ぎた表現であるが)わざわざあんなに目立つように批判的に書いた。そうしないと誰の目にも触れない。無名に勝る悪名。やらない善よりやる偽善。有り体に言うと炎上商法に他ならない。非常に醜い行為だ。でも「権威的」な彼らには誰かが声を上げなければ届かないんです。それも大きな声でないと。誰かが言ってくれたら俺が言わなくていいのに、、、


トオスガ氏だけでなく、どんな人でも、どんどん私の文章を批判してほしい。自身のプラットフォームでも良いし、この投稿に限ってコメント欄でのレスバも許容しよう。私は、

でも私は言葉を諦めたくない。(中略)私には対話する余地がある。

と書いたが、これは件の開拓者もそうだし、それ以外の意見をくれるトオスガ氏のような人にでもです。面識のない人についてあれだけ酷いことを書いたのだから、私は単なる批判だけでなく、誹謗中傷も受ける用意が出来ている。安心して批判なされよ。

あっ、ちなみにTwitter(旧X)は私はやってないのでそこには目は通せません、、。ご覧の通りレスバが強過ぎて僕がTwitterをやろうものなら全員駆逐してしまうのです

正直言って私の論法は穴だらけであって付け入る隙は幾らでもある。ただし、私は冒頭にも申した通りクライミング界の芥正彦である。6000字の文章も最後まで読みきれない者が私に論説で挑もうなど、風車に立ち向かうドン・キホーテのようなものだと思いますがね(笑)

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 昨日からまだかまだかと恋焦がれるように更新ボタンを押しておりました。
    わざわざ記事を書いてくださるなんて、なんだか嬉しくなりますね。

    「根気」の問題じゃあないというのはですね、そもそも、さきの文章を読む気がないんですよ。よし、読んでやるぞ、という意思がそもそもないんです。魅力的な文章なら、勝手に読むんですけどね。この記事とかは、根気も必要なく、すらすら読めました。

    レスバ、嫌いなんですか?おっしゃる通り強そうですのに。「レスバは最後にレスをした方が勝ち」という古の作法に則っても、あなたは強そうだ。まぁ、生産性はないんですけどね笑
    煽るのがよくないのは、こんな風に論旨がとっ散らかっちゃうからなんですよねー。
    でも!その煽りまくるスタイル、嫌いじゃないですよ!

    話を戻すと、『「開拓クライマー」への提言』だとするのなら、あんなほそぼそ岩場で楽しんでいそうな人たちと、「実績や知名度があるクライマー」を一緒くたにした提言というものは、いささか雑ではないでしょうか。

    • 早速のコメントありがとうございます!
      そんなに楽しみにしていただいていたとは。。昨日は遅くまで私用があり、アンサーが遅くなってしまいました。今回は読んでいただけたみたいでよかったです。
      なるほど!レスバは最後にレスをした方が勝ちと。確かにわかる気がします。勝負で勝って、もっと大事なところで負けてそうな気がしますが、、笑
      そういう意味でいくと、私は嫌いなので、レスバには勝ちたくもないですが、トオスガ氏の名前を出して記事まで書いた手前、流石に返信することにします。返信不要でしたらお伝えください。

      さて、当該の記事の人物ですが、ガイドやアスリートなどではないものの、アウトドア業界の関係者であり、関西で色々な種類のクライミングをしていたら、結構名前を目にすることがあるくらいの人物で、僕はある程度影響力があるのかなと思って問題視したわけです。記事の中でも、「なぜ貴方ほどの人生経験とクライミングキャリアがあって、それが分からないのか。」というふうに書いていたりします。また、手記にもクライミング初心者らしき人を案内してあの岩を紹介しているような記述があったことを言及しています。

      特定につながってもダメだと思ってあまり詳しくは書かなかったのですが、先の記事を丁寧に読んでいただければある程度フォローできた内容ですので、そこは残念だなと思いました。

      穿ったご意見いただいたことは感謝しております。

  • 権威うんぬんはさておき、通りすがり氏のコメントにあった「岩場が公共の場ではない」という認識は、まったく共有できないですな…。プライベートウォールで勝手にやってるぶんには自由ですが、山や岩場で他人の権利を侵害していい自由は、本来誰にもないのだから、可能な範囲でコミュニケーションをとりながらやっていくしかないか、と。一連のブログ記事もそういう意図だと思ってます。

    • コメントありがとうございます。
      権威の話は完全に主観ですね、、、

      今回は土地の所有者が誰なのか分かっていないので、客観的にまだこの岩場は誰のものかは分かりません。ですが、誰のものであれ、ある程度良識の範囲内で、訪れた全員が同じ様な体験をできるような努力はすべきだなと思っています。
      先の記事で、「広義な意味での人権侵害」と書きましたので、私も似たような認識だなと感じました。

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