思い返して

いい写真だなって思うことがある。そういうのは大抵、撮った直後には気付けない。

カナダでStorm Creekというエリアにクライミングに行ったある初冬の日。右側のスジを登った。(左の氷も後日登った)
Tora君とCody君という最高のメンバーで、アーリーシーズンにしてはなかなかいいクライミングができた。ロッキーらしからぬ湿雪で全身びしょ濡れになって、盛大に風邪ひいたけど。
この写真は最初の現像段階では特に気にもとめていなかったものだが、改めてrawデータを読み込んで、カラー情報をなくしてから徹底的に追い込んでみるとこれが見事にハマった。才能のない写真家は数を打って偶然を狙うしか良いアウトプットがなかなか出来ないけど、ここまでハマるともう気持ち良い。スマホなんかだと分かりにくいかもだけど、是非とも等倍で見て欲しい。というかタップして拡大してみてください。
もちろんこれはGRセンサーの賜物なんだけど、意外に的中率が低いこのカメラは、ローライト下では意外とピーキーなアウトプットな印象。もちろんハマれば120%が出せるという意味で、なかなか私の好みである。買って良かった。

この日のアナザーショット。これはフレーミングとガスの濃度が完璧で、みた瞬間にすぐに良い写真だと分かった。キモは空部分が均一なライトじゃないところ。つまり露出も完璧である(賢いカメラが合わせただけ)。
それにしても暗い。よく言われるけど俺の写真は全体的に暗い。白飛びが嫌でアンダー気味に撮るのは普通として、そんなんじゃなくて雰囲気が暗い。ヤバいルートに取り付く前のクライマーの心境ってだいたいこんなもんかもしれないけど、それにしても根が暗すぎるんじゃ、、

ちなみに同じ日に天才アドベンチャーフォトグラファーのCody君が取った写真がこれ。Made in Canadaの陽キャには逆立ちしたって勝てっこない(Cody君は、自分は違うって言うだろうけど)。
ロッキー、楽しかったな、、、
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