Metolius ULマスターカムを修理してみた
緊急事態宣言が延長されましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。ボクはこの間自転車のロングライドに行きましたが、小浜~舞鶴の海辺がとても気持ち良かったです。
さて本題です。
顛末
先日、007という5.11aのクラックで、マスターカムの緑(#9)のケブラーを切ってしまいました。
↑その時の記録
やっちまったなー、ロストアローかに送るか~って思ってたら某先輩が「修理出来るよー」とのこと。この人に掛かったら何でも出来るのですが、話を聞く限りは簡単そうだったのでやって見ました。特に最近暇だしブログのネタにでもなるかなぁと。
ブロガーみたいになってきやした。
切れた状況とそれに見るマスターカムの特性うんちく
今回修理するのはMetolius ULマスターカム。シングルアクスル(一軸)であり、サムループの省略や肉抜きなどによる軽量性、コンパクトなヘッドが魅力のカム。
スモールカムに定評があり、青なんかには散々お世話になってます。
特徴はカムローブ(カムの歯)を引っ張るものがダイニーマだということ。キャメロットのX4がこれに当たります。(#0.1#0.2を除く)
左 キャメロットC4 #1
これがこの通りです。
切れたのは007の上部。水平クラックになったところ。クラックが上を向いていて、エッジが凄く立っていました。
そこで少しタイトフィット気味にセットをしてしまい、懸垂で回収するときに左右に動かしていたらいとも簡単に切れてしまいました。
マスターカムの批評として、ダイニーマが切れるという意見がありますが、慎重に扱えば切れません。これは当然僕の問題です。(ナバリはスプリッタークラックが多いからまず切れないでしょう。他の岩場なら切れるのかな?)
使ったもの
左から
- プライヤー大
- プライヤー小
- ニッパー
- ピンセット
- 定規
- 瞬間接着剤(ゼリー状)
- DAISO針金(おそらく0.8mmくらい?)←ダイニーマの代用品
- TAMIYAのピンバイス
- 精密ドリル刃
です。
適当に家にあるものを使っただけなのでなんとでもなります。ゼリーはエポキシ接着剤などが良いかもしれません。
唯一ピンバイスのみ推奨ですが、他のものでも代用はきくと思います。
工程
長くなりましたが、修理していきます。簡単です。
①穴から接着剤と詰まったダイニーマを削り出す
ピンバイスでゴリゴリやるだけです。
このとき、カムローブを傷付けないように細心の注意を払います。
ドリルは1~1.2mmくらいを推奨します。
裏から攻めても良いでしょう。2回目は慣れて表からだけでいけました。
きれいになりました。
ダイニーマをU字型に折り返して裏側で接着する構造ですね。
③新しいダイニーマ、ワイヤーを通す
今回は緊急事態宣言で山道具屋が閉まっていたので取り敢えずワイヤーにしてみました。ダイニーマでもやること同じです。
その前に一工夫。ワイヤーが傷付けないように何か被せようと思って思い付いたのがこれ。
これは自転車のインナーワイヤーが露出しているところやフレームに当たるところに入れるチューブです。普通の人は持ってません。バラ完で組む人は持ってます。僕は偶然類似品を持ってました。
僕の本来の用途です。(バイク汚くてすみません。メンテ前なんです😢)
因みに自転車のアウターケーブルを使う手もありましたが、ゴツくなりすぎるのでやめました。
上:ライナー
中:シフトケーブル
話が脱線しました。
今回使ったのはこんなのです。
なかなかきれいに出来たでしょ?
総評
ピンバイスさえあればかなり簡単に出来ると思います。ワイヤーならコストも低く、おすすめです。スモールカムだともっとめんどくさいでしょうが、やれないことは無いですね。
ワイヤーを接着すると取るのが大変なので通して裏でカシメるのが良いかもしれませんね。
本格的に某先輩の後輩になってきた感は無くもないです笑
ダイニーマ手に入ったらそれもするかもしれません。
何か間違ったこと書いてたり、こっちの方が良いってのがあれば(有りまくりだと思うので…)教えてください!
おまけ
日本のどこか
恐らく全部未登
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